« PS3発表。しかし・・・ | Main | ダ・ヴィンチ・コード »

2006.05.14

先が見えない通信業界

5月に入ってから急激に上昇した銘柄として、NTTとKDDIがあげられます。(とはいえ、先週末の大幅下落で一緒に落ちてしまいましたが。。。)

NTTは、決算発表前に増配のニュースが伝えられ、それを好感しての上げであったと思われますが、実際の決算内容を見てみると、増配(年6,000円⇒年8,000円)の発表は確かにあったものの、2期連続の減収減益という結果でした。しかも、その利益の大半をNTTドコモが支えており、今後番号ポータビリティの導入等によって、より厳しい業績が予想されます。
一方のKDDIは番号ポータビリティの導入によって、ドコモからユーザを巻き取れるという意味において非常に業績面で期待できる部分もあるのではないかと思われます。

さて、NTTとKDDIの話をする上ではずせないのがソフトバンクであると思われます。前者2社と比べて直近の株価の動きは思わしくないソフトバンクですが、決算内容は5期ぶりの黒字を計上するなど、NTTに比べて非常にいい内容のものでした。さらに、appleと携帯の開発において提携を検討しているというニュースも飛び込んできました。

このように、投資期間が終わって回収期間に入り始めたと考えられるソフトバンクですが、竹中平蔵総務相の私的懇談会「通信・放送の在り方に関する懇談会」においても議論されたように「NTTのアクセス網の分離」(すなわちNTTのアクセス網はNTTが独占して利用すべきではなく、各社が自由に使えるようにして、自由な競争を促進させるべきだという主張)を訴え続けてきています。
私はNTT擁護派でもなんでもありませんが、ソフトバンクの主張するこの議論についてはまったく賛同の余地はないと考えています。理由は、このソフトバンクの主張は「ソフトバンクにはアクセス網を自前で用意するほどの資金はないから、NTTが作ったインフラを自由に使わせろ」という主張だからです。そこに一体どうして自由な競争が促進される理由があるのでしょうか?今回のNTTの減収減益も、光ファイバーなどの敷設によって莫大な投資が必要だったから、という理由なのではないでしょうか?
(※現に、YahooBBの街頭キャンペーンはいたるところで行われているが、NTTの街頭キャンペーンなどあまり見たことがない。NTTが設備投資にかけなくてはならなかった資金をソフトバンクは広告宣伝費に投入することができたのではないか?)

「通信・放送の在り方に関する懇談会」の中では「少なくともNTTグループのアクセス回線部門の独立性を現状より高めるるべき」という意見で一致したとの記事もありますが、本当に「自由な競争」とは何なのかを考えてみるべきなのではないかと思います。

最終的には、実際のユーザが質の高いものを安価に使えることができ、便利な生活が実現する、といことが目的なのですから。

|

« PS3発表。しかし・・・ | Main | ダ・ヴィンチ・コード »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/21304/10062035

Listed below are links to weblogs that reference 先が見えない通信業界:

« PS3発表。しかし・・・ | Main | ダ・ヴィンチ・コード »